【初心者向け】写真がうまく見える構図の作り方

【初心者向け】写真がうまく見える構図の作り方

以前、スマートフォンでキレイな料理の写真を撮る3つのポイントというエントリーを書きました。だいぶ被るところはありますが、今回は構図に絞って、なるべく簡単にわかりやすく書こうと思います。

また、撮るときの構図はもちろん、トリミングするときにも、以下のことを意識すると良い構図になりやすいと思います。

三分割法

上記のエントリーでも説明していますが、三分割法をまずは覚えて下さい。

他にも色々な基本構図はありますが、三分割法をシッカリ意識するだけでかなり違いが出ます。三分割法をマスターしたら、他の構図を覚えるくらいで良いと思います。

三分割線の交わった点に被写体を合わせる

縦横三分割になるように引いた線に被写体を合わせます。

三分割法

スマートフォンのカメラでも、デジカメでも、普通は三分割線をモニターに表示する設定があります(グリッドなどと呼ばれている場合が多いみたいです)。まずはこの設定をONにしましょう!

メインとなる被写体をこの線が交わった4点のどこかに合わせるように写すと、バランスの良い構図になりやすいです。

被写体が複数ある場合は、なるべく多くの被写体を4つの点に重なるように写しましょう。

角から交点に引いたラインに被写体を乗せる

縦や横に長い被写体の場合は、三分割の線上に合わせるか、四隅から交点に向かって引いた線に合わせるとバランスが良くなりやすいです。

三分割法

立体感がわかるような角度で

人でも物でも、必ず光の当たっている部分と影になっている部分があります。

光の当たっている部分ばかりにならないよう、影の部分ばかりにならないよう、光の向きを気にしながら、光の当たっている部分と影の部分のバランスが良くなるアングルで写しましょう。

また、真正面(が良い場合ももちろんあります)よりもやや斜めにした方が、面白みのある写真になりやすいです。

人物であれば、モデルに少し右か左を向いてもらったり、しゃがんだ位置から見上げて撮影したり、少し高いところから見下ろして撮影するなど。

料理は盛り付けに高さがある場合は、その高さがわかるよう斜め上か真横くらいから撮ると立体感が出ます。

よく真上から料理を撮影した写真がありますが、良く見せるのに結構、技術や経験による勘が必要で、うまく撮るのは難しいです。深い器や高さのない盛り付けの場合でも、真上からやや下げた斜めのアングルのほうが簡単です。

物や人が向いている方にスペースを作る

三分割法に合わせると、左右、上下のどこかにスペースが出来ると思います。そのスペースを作る向きも重要ですが、基本的にものや人が向いている方向にスペースを作るとうまくいきます。

人物なら目線の方向にスペースを広く、後ろを狭くすると、余裕が出来、目線の方を狭くすると狭苦しい、窮屈な感じがします。

例えばこの画像を使って例を出しましょう。画像は「PhotoAC」という素材サイトのものを使っています。

この画像は良い例です。剥いている方向にスペースがあり、「その先に何を見ているのだろう?」という想像にかき立てられ、それがストーリーになります。

では、逆ならどうでしょう?

先ほどの画像を加工しましたが、窮屈な感じというか、なんとなく違和感を感じませんか?

画像の切れ目は壁のように仕切っているように感じます。被写体から画像の端が近いほど壁のような感覚になり、遠くなってスペースが空くほどその先にも空間が続くような印象を感じると思います。

たとえて言えば上の画像は壁際に背を向けてひろがる空間を見ているような印象があり、下の画像は部屋の隅っこで間接照明などで光っている壁や窓の外を見ているような印象に感じませんか?

目線の先に画像の切れ目があると、そこに空間を仕切るものがあるように感じると思います。

例えばこれが窓の前であり、その先の様子を見ているストーリーを想像させたいという意図があるのであれば、窓枠まではフレームに含めるべきだと思います。もちろん、背中側のスペースは少なくして。

物も同様で、被写体の正面が向いている方向にスペースを作るとゆったり感が出ます。

料理の場合はお皿の開いている方向(普通は上のほうですね)にスペースを作り、お皿の底の方は狭くすると安定します。

同様に風景で空を入れる場合は、地面側よりも空の面積を多くするとバランスが良くなり、開放感を感じます。

もちろん、地上に見せたいものがある場合はその限りではありません。

水平、垂直のライン、斜めのラインを意識する

三分割法のところでも少し触れましたが、縦の物はまっすぐ垂直になるように、横の物はまっすぐ水平になるように撮りましょう。その上で斜めのラインを入れると動きのある写真になります。

例えば四角い器に盛り付けられた料理なら、テーブルや小物、壁などが水平、垂直になるような位置でカメラを構え、お皿は角を手前に向けて斜めのラインを出す。その際に、斜めのラインが同じ角度で左右に上がっていくか、画像の角に向かって斜めのラインが伸びていくようにすると安定した構図になります。

簡単に言うと、水平か垂直のラインと斜めのラインを両方入れるようにすると、安定感と躍動感が共存したような画になります。

人物や風景なら、人物や背景にある地平線や建物、木などでうまく垂直、水平の部分と斜めの部分を作るようにしましょう。

ポイントとしては、斜めのラインは意識をしなくても比較的入りやすいので、水平と垂直をキッチリ水平、垂直に合わせるようにすると、どこかに斜めのラインが勝手に入ることが多いです。

ストーリーを写す

アップで撮るか、少し引いて撮るかも重要ですが、少し引いて背景を一緒に写す場合、中途半端にしないで、シッカリ背景を入れるようにしましょう。例えば料理の後ろにワイングラスや調味料の瓶、花瓶などがあった場合は、なるべくちゃんと入るようなアングルで撮ると、被写体と背景でストーリーが出来ます。入れると良い物は極力ちゃんと入れるようなアングルにしましょう。

逆にアップで撮る場合は割と極端に寄ってしまった方が迫力が出せます。この場合は背景に極力物を写さないで、主役のみのストーリーにします。多少入る背景は、壁やテーブル、遠くの風景など、単調な物だけにして、小物はなるべく写さなくて良いです。

まとめ

三分割法のような構図の法則は他にもありますが、とりあえずは三分割法を覚えるだけで幅は広がります。

三分割法は慣れるとグリッドを表示していなくてもうまい構図で撮れるようになってきます。縦横、斜めのライン、被写体の位置を意識しつつ、スペースをどこに置くか、背景に何を写すか、写さないかを考えて撮ると、全く意識していなかったときと格段に違う写真が撮れるようになると思います。

また、写真で構図をうまく作れるようになると、それ以外のこと、例えばデザインのレイアウトや料理の盛り付けなどにも同様の考えを取り入れることが出来ます。

是非、実践してみてください。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。